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2021.07.15 2021年度 月面での科学研究・技術実証ミッションにかかるフィジビリティスタディテーマ募集【実施予告のお知らせ】

 

2021年度 月面での科学研究・技術実証ミッションにかかる
フィジビリティスタディテーマ募集
【実施予告のお知らせ】


2021年7月15日

宇宙航空研究開発機構

国際宇宙探査センター

有人宇宙技術部門  

宇宙科学研究所   


我が国は、火星を視野に入れつつ月での持続的な活動を目指す国際宇宙探査において、段階的に進められる基盤整備に我が国の強みを活かして参画するとともに、月面活動の機会を活用して新たな知を創造し、世界をリードする科学技術の成果を創出することを目指しています。
その実現に向け、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、それらの中長期的な取り組みを段階的に進める機会として、月周回および月面におけるフライト機会を独自もしくは国際協力により確保することを検討しています。

今回、その検討中のフライト機会を活用して、月面に向けたフライト機会の有効活用が見込める科学研究あるいは技術実証テーマの提案募集を行います。本格化するアルテミス計画での月面探査活動において、日本が米国との協働の場で有意義かつ実施可能な搭載ミッションのアイデアを募集し、フィジビリティスタディを行うものです。

この実施予告は、フィジビリティスタディテーマ募集の発出に向けて、募集要件の骨子を事前にお知らせするものです。



  

選定された提案(アイデア)は、JAXAとの共同研究契約を締結していただき、最大1年間のフィジビリティスタディ(FS)期間を設定し、技術的な観点及びリソース(搭載質量やサイズなど)からの実現性の検討を行います。FS期間後には科学評価およびプログラム評価を行い、実施の価値および実現性が十分と判断された場合には、TRL(技術成熟度レベル:Technology readiness levels )に応じ、別途締結する共同研究契約のもとで、先行的な技術の研究開発(フロントローディング)を行い、搭載機会の具現化に備えることを想定しています。

【募集課題】

課題 A:持続的な月面探査と月面利用の拡大に不可欠な月面環境情報(ground truth)の取得ならびにそれに基づく環境予測モデル(予測方法)の構築

今後想定している月面モビリティや拠点インフラの構築に向け必要な放射線や熱的な環境、地盤、地質などの環境情報について、実際にその場観測し、それらのデータをもとに未踏もしくは未観測の地域・地点に対する環境予測を行うモデル構築の研究です。実現性検討(FS)では、観測・データ評価の手法と実現性について検討いただきます。


課題 B:世界をリードする科学成果の月面活動からの創出

日本が主導する月面における科学活動から、アポロ計画が現代の惑星科学を形作ったのと同程度な大きなインパクトを宇宙科学にもたらすことを意図し、下記の3つのテーマを対象とした提案を募集します。

① 月面からの天体観測(月面天文台)
② 重要な科学的知見をもたらす月サンプルの選別・採取・地球帰還
③ 月震計ネットワークによる月内部構造の把握世界をリードする成果の創出が期待される月面科学


【募集期間】

【課題A】2021年7月29日~2021年9月15日 (受付は日本時間正午まで)

【課題B】2021年7月29日~2021年10 月20日 (受付は日本時間正午まで)


【採択件数及び研究支援について】

 採択件数   研究支援 
 課題A  最大2件 FS期間(最大1年間)中、原則1テーマあたり、1000万円(一般管理費、間接経費、消費税、研究分担者分を含む)までの範囲
 課題B  最大3件 FS期間(最大11ヶ月)中、合計で1500万円(一般管理費、間接経費、消費税、研究分担者分を含む)までの範囲

※予定は変わることがあります。


【募集要項(案)】

  近日掲載予定


【参考情報】

※宇宙政策委員会 宇宙科学・探査小委員会
 第44回資料「月面における科学」、および第45回資料「月面における科学(その2)」
https://www8.cao.go.jp/space/comittee/kaisai.html

※日本の国際宇宙探査シナリオ(案)2019(公開版)     
https://www.exploration.jaxa.jp/assets/img/news/pdf/scenario/EZA-2020001_S.pdf


【問い合わせ】

(一財)日本宇宙フォーラム(JSF)宇宙利用事業部
月面ミッションFSテーマ募集係
E-mail: lunarexpfs@jsforum.or.jp