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2025.12.22 アルテミスIVミッション搭載機器の選定について
  2025年12月4日、アメリカ航空宇宙局(NASA)より、アルテミス計画における2回目の有人月面着陸ミッション(アルテミスⅣ)において、宇宙飛行士が月南極域で展開を行う月面科学のための搭載機器を2つ選定したと発表され、その内の一つとして、NASAジェット推進研究所(以下JPL)のリードのもと、JAXA/宇宙科学研究所(ISAS)、東京大学、フランス国立宇宙研究センター(以下CNES)、パリ地球物理研究所(以下IPGP)を含むチームが提案した地震観測・地下探査装置である月南極域地震観測・探査ステーション(South Pole Seismic Station:SPSS)が選定されました。
  JPLのリードのもと、CNES及びIPGPが地震計を開発・提供し、日本は、月着陸機付近の浅部地下構造を精密探査するための小型震源装置(Portable Active Seismic Source:PASS)を提供します。SPSSの搭載決定に向けて、JAXAは東京大学と連携し、PASSの開発を進めます。
 <NASAリリースはこちら>
 <東京大学リリースはこちら>
 <CNESリリースはこちら>
  宇宙飛行士が設置したPASSによるデータで着陸地点周辺の地下構造を高精度に可視化し、今後の月面探査において有益な環境データが得られることが期待されます。また、今回の選定が、日本のアカデミア・民間企業を始めとする様々なプレイヤーによる月面探査への参加を促す大きな契機となることを期待しています。
 (注1)本件は、JAXA宇宙探査イノベーションハブとの共同研究「超小型震源装置1台と地震計1台で地下探査を可能とする自律型地震探査装置の開発」(2023.5~2025.5)の成果です。
 (注2)本件は、2024年10月にNASAよりアナウンスされたアルテミスIVの月面着陸機会を活用した科学ミッション(Artemis IV Deployed Instruments Program)の公募に対して応募し、選定されたものです。(上記公募についてのリリースはこちら)